2010年3月6日

病院

今日はくららがお世話になった心臓病の専門病院に行ってきました。

当初の目的はカルテを頂く手続きのため、でした。

カルテを頂こうと思ったのは、、

くららのビデオや写真、たくさんの記録を残したつもりが、思っていた以上に手元に残ったものは少なく、
くららについて記されたものは何でも手元に残したい、という思いが一つ。

そしてまた、くららの病気について、医療関係者を除いては誰よりも詳しく理解し、記憶しておきたいという思いが一つ。

そんな思いで、カルテを頂くお願いをすることにしました。

手続きは電話では出来ず直接伺う必要があるとのことで伺うことにしたのでした。

加えて、在宅ケア用のシリンジや注入筒、紙おむつが未開封でかなりの数があり、これらをご入用の方にお使いいただければ、と思い持っていきました。

長く使うもの、と考えていたので、シリンジは200個近くありました。単純計算すると、約7か月分です。

シリンジや注入筒は購入できる場所が病院の売店など限定されるので、実際に使う側にとっては、余分にあると購入する手間も省けます。
在宅で注入する患児さんに是非使っていただければと思います。

最初は注入をしていても手術や治療が進めば大抵お口から飲んだり食べたり出来るようになります。
使う患児さんが1日も早く元気になって注入から経口栄養になりますように。


病棟に上がるのはとても勇気が要りました。
エレベータの中で、引き返そうかと何度も思ったほどです。

でも、病棟の前に着いたとき、

「あっ、くららに会える」

そんな錯覚に陥りました。

入院時の付き添い以外は感染予防から病棟には入ることが出来ないため、師長さんや主治医の先生と病棟前で立ち話をしつつ、シリンジ類をお渡ししました。

その間も、中に入ればくららがいるような感じがして、病棟の中に入りたい、そう思いました。

ちょっとナチュラルハイのような状態で病院を出たとたん、ふっと錯覚が解けて、
帰宅後布団に倒れこんでしまいました。

そこにアトム君がやってきて、「ママ どうしたの」と。

いつもなら、さびしいとか会いたい、と言ったことはアトムの前では言わないようにしていて、アトムがそのようなことを言うときは「大丈夫、くららちゃん お空からいつもみてくれているんだよ」
と伝えています。

が、今日は思わず

「ママ、ちょっとさびしいの」

と口から出てしまいました。

するとアトムが

「どうして? くららちゃんがいないから?」

と聞いてきました。

驚きつつも素直に認めると、

「大丈夫、くららちゃん お空からみてくれてるよ。くららちゃん てんごくに
いるから」

と慰めてくれました。 2歳8ヶ月の息子に慰めてもらって、有難うと思う以上に、不憫な思い、息子の成長を感じる思い、愛おしい思い、何より申し訳ない思いなど様々な思いがいっぺんにやってきました。

そのまま眠ってしまった私ですが、その布団の横に、旅立った後の、でも肉体はそのままのくららが添い寝してくれている夢を見ました。

私は驚きつつも手でくららのほっぺに触れました。
やわらかい感触を確かに指に感じました。

目が覚めたとき、それが夢であったことに気がついて、寂しいと思いつつも、久しぶりにくららに触れることが出来て、なんだか嬉しかったです。


2 件のコメント:

  1. 初めまして。なみさんのブログから来ました。
    うちの天使になった娘は、同じ時期に同じ病院で聡ちゃんと
    過ごしていました。

    お兄ちゃんの言葉、うるっと来ました。
    うちの上のお兄ちゃんも、よく娘の存在を話してくれます。
    うちの子は一度も退院できなかったので、まだ病院に行けば
    会えるような錯覚をいつもしています。

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  2. さにーさん コメント有難うございます。
    なみさんには本当にいつも温かく強い支えとなるコメントを頂いています。

    病院、本当に不思議な存在というか場所ですよね。お友達がたくさん病棟にいるから、もしかしたら本当に娘は時々来てるのかな、なんて思ったりしています。

    お兄ちゃんもお話よくされるんですね。

    一緒に過ごした期間は短くても妹思いになってくれて、、という思いと、一方で、私の沈んでる思いを汲んで娘の話題をしてくれてるのかな、という不憫な思い、深読みしすぎですかね。。

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