2010年10月27日

医龍3-第2話-

1週遅れで録画していた医龍3-第2話-を観ました。

共感したり素直に感嘆する部分と、やはりドラマだから仕方ないか、、とちょっと冷めた思いで観てしまう部分があります。

例えば冒頭に出てきた阿部サダヲさんの「左冠動脈主幹部の狭窄」に対するカテーテルのステント手術。
ステント術というのは、狭くなった血管をカテーテルによってバルーンで広げた後、針金状のものを入れて狭窄を防ぐ手術で、2日で退院できるしリスクもほとんどない、との説明でした。

くららが唯一移植以外に選択肢としてあったステント術。もちろん左冠動脈主幹部と肺静脈の狭窄は同様に考えることはできませんし、くららの場合、血管がまだまだ細かったこともありますが、術中死の可能性がかなり高いこと、仮に手術が成功しても術後管理が必要なため、長期にわたり病院で生活することになること(病院で人生を過ごすことになるとも言われ)、さらに
手術した部分に血栓ができやすく、その血栓が脳に飛ぶ脳梗塞のリスクがあること、以上のことからステントは進めない、と3つの病院で言われました。



もうひとつ、松下奈緒さん演じる患者さんの心房中隔欠損。
先天性心疾患の中でもメジャーなもので、生まれたときに心房や心室の中隔欠損があっても成長とともにふさがることもあるのですぐに手術をしないケースが多いと聞きます。

くららは心房・心室中隔欠損(単心室・単心房)を合併していました。

通常3歳ぐらいまでに穴がふさがらなければ手術するものだと思っていましたが、、成人期まで手術しないケースもあるのか、、とドラマで驚きました。


日本はまだ外科手術が多いようですが欧米では確かにカテーテルも行われると聞きますが、どちらにしても
手術自体はリスクの少ない手術と聞きます。(不整脈のアブレーションも一緒にやってしまうことはおそらくドラマの中だけのことと思います)


ドラマですから、患者さんの合併症の有無、患部以外の体調など色々な背景を細かに述べるわけにはいかないのでそこはサラッとみなくちゃいけないのですが、、、、どうしても思いが強くなります。

その思いとは裏腹に、今後の展開の中で日本の移植医療の遅れの実情や、移植以外に取るべき道がない患者さん・患児たち、その家族の思いがドラマという形で広く多くの方に少しでも伝わっていけば、という期待も大きく持っています。

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