2010年3月11日

小さな命の伝えるもの

今日(もう昨日?)3月11日の日経新聞夕刊 11面に、小児ガン、ターミナルケアを専門とされる小児科医の細谷先生の記事が載っていました。

細谷先生は
「何故うちの子がと嘆き悲しみ、それでも運命を受け入れなければならない。
家族も医療関係者も、その子のために出来るだけいい思い出を作ってあげたいと思う。
そんな気持ちが一つになると、その子がなくなった後も命は続いていく」
とおっしゃっています。

本当にそのとおりだと思います。

くららの主治医の先生方や看護師さんも、くららが家で過ごせるように、本当に色々と配慮・サポートして下さいました。

体調に変化があれば、24時間どんな時間帯でも電話で親切に対応してくださり、いつでもお電話下さい、判断に迷ったら電話下さいね、と必ず最後に言ってくださることがどんなに心の支えになったかわかりません。


先日病棟を訪れた際、主治医の先生はこうおっしゃいました。
「お母さん、今はまだそんなことすら考える気持ちにはならないと思うけど、
もし5人家族になりたいと思うことがあったら、そのときは私に胎児エコーやらせてね」

心臓病の専門病院ですから産科はもちろんありません。
何より私自身アトムやくららに妹・弟を、ということがあるのかどうか、気持ちも頭も追いついていません。

でも、

「5人家族」

という響きが嬉しかった、そう、当たり前のことだけど、でも、くららがちゃんと含まれているのが
嬉しかったです。私たち家族の中だけでなく、いろんな所でくららの命はちゃんと続いています。


細谷先生が小児ガンの看取りについて書かれた本を偶然少し前に読みました。

日本では、病院以外の場所から旅立つと、必ず一度病院に連れて行くか医師に出向いてもらい確認をしてもらう必要があります。

細谷先生は自宅から旅立った子ども達のお家に出向いて、宣告をされたりしたことを綴られていました。

旅立ったわが子が、息を吹き返すことはないことがわかっていても病院に連れて行かなければならないの
は、本当につらいものです。

細谷先生のようにお家に来て一緒に看取ってくださるのは、小児科医不足の現状では難しいと思いますが、、ターミナル期において、家族が運命を受け入れ、望めば、そういう選択肢も得られる時代にいつかなるといいなと思います。


姉から出張のおみやげに、と、くららにイースターバニーのチョコレートを貰いました。
ウサギ好きのくららにはたまりません。ね、くらら。

2 件のコメント:

  1.  初めまして!ひなっこです。
     先日はメッセージありがとうございました。
    アメブロ以外の方にもみていただけてたなんてとってもうれしかったです。ウランママさんの記事を拝見させていただいていて、私も娘を亡くした頃のことを思い出しました。
     もう娘が亡くなってから2年以上経ちましたが、今でもふと1人になり娘のことを考えると涙が止まらないし、私も娘が寝付かない時によく歌ってた歌を思い出します。
     娘は3回目の転院で、細谷先生の病院にたどり着きました。とっても温かい病院で、神様が最後の場所に選んでくれたのかなと思いました。
     アメブロはPCオンチな私でも使えるので、なかなか使いやすいと思いますよ☆
     もしよかったらいつでもブログに遊びに来てくださいね!私もお気に入りに追加して見させてください!

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  2. ひなっこさん コメント有難うございます。

    Googleのアラート機能で、小児医療、NICU等のキーワードを登録していて、そのご縁でひなっこさんのブログにもめぐり合うことが出来ました。

    少し前まで、この悲しみはいつ癒えるんだろう、と思っていましたが、このごろはこれは癒えることのないものなんだろうな、と思い始めています。ひなっこさんの「一人になったとき・・」というのにとても共感します。
    私も道を歩いていたり、ふと一人になったときに深い悲しみがやってきます。

    細谷先生の病院、実際にも温かいところなのですね。新聞の文面からも温かさが伝わってきました。

    お嬢ちゃまの写真に癒してもらいたくて、度々またお伺いします。もうすぐ会えるひなっこちゃんの妹?弟ちゃんとともに、温かくしてお過ごし下さい。

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