2010年2月6日

文字にすることの意味




今日は横浜の海辺に行ってきました。

家の中にいても、くららのビデオや写真を見続けて苦しくなってしまい、会いたくて抱っこしたくて、気がおかしくなりそうで。
かといって雑踏の中は、何ヶ月も引きこもって暮らしていた身にとっては、ただただ疲れるばかりで、とにかく自然に触れたかったので。

寒気の澄んだ空気とカモメの鳴き声の中で、海に向かって、パパとアトム君と一緒に
「くらら、会いたいよー。

くらら、どうしてるー。元気なのー。」

と何度も大声で叫びました。

船の汽笛等もあって、大声でくららを呼んでも不審に思われないようで、とにかく気が済むまでくららに話しかけました。

くららが旅立って日も浅いのに、PCに向かってブログを再開したことについて、
「回復が早いね」
と知人からメッセージがありました。


心で想うことに加えて、言葉にしたり、文字にすることで、
くららが旅立ったことが、「現実なんだよ」
と自分に言い聞かせようとしています。

ただ、意味も無く、脈絡も無く、話したり、文字にしている時間を重ねていくうちに、
気づいたらたくさんの時間が流れていて、現実を受け入れることが出来るようになれば、と。

それが「回復」だとすれば、そうなのかも。


眠って起きるたび、「あれっ、くららは?」と
思い、次の瞬間に、鼻の奥のほうがツーンっ痛くなって、
言葉に出来ない悲しみがやってきます。

職業柄、眠っている時間以外、常にPCが立ち上がっているという生活パターンもあり、
PC漬けです。
これまで綴ってきたくらら(ウラン)の生きた証を読み返したり、
改めてくららの病気について詳しく調べたり、
同じ病状の赤ちゃんの海外での心肺移植例を読み漁ったりもしています。
(難しすぎて辞書を引きながら、流し読みですが)

アメリカで生まれていたら、移植という選択肢があったこと。
選択したかどうか、ということよりも、選択肢のある環境に産んであげたかった。

それでまたやりきれなくなってブログを書いたり。


写真は1月15日のくららです。
大好き、くらら。

6 件のコメント:

  1. 回復…難しいですね。
    私もブログを通じて、ずっと書き続けてきたから、書くことによって自分自身の気持ちを言語化し、再認識してまとめていくという作業は、他者からみたら様々な受け止めがあったかも知れませんが、私にとっては有益でした。

    そういった精神的な部分に加えて、実生活でのくららちゃんを失ってからの時間や空間の再構築は、とっても辛いものだと思います。

    日々の生活のリズム、環境、全てに別れを実感し痛感し続けていくことになりますよね。

    私もそうちゃんが亡くなったときに海に行ったことがあります。たくさん、いろんなことをして、心の溝を埋めるかのような作業も必要だと思うし、したいことをしていくことが大切だと思っています。

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  2. あらしママ2010年2月7日 18:48

    私は、あらしが生まれて、すごくつらいこと大変なこと、悔しいこと苦しいこと、本当にいっぱいありました。
    でも、厳しい環境にさらされた分、分かったこと、成長できたこともたくさん、ありました。
    心配だらけの毎日の一方で、その張本人である子ども自身から、たくさんの笑顔と喜び、そしてやすらぎをもらいました。

    私はあらしのお陰で、人として成長させてもらいました。
    今でも大した人間ではありませんが、でも、あらしが生まれる前の私は、もっともっとうすっぺらい人間でした。

    くららママさんも、きっと、くららちゃんといっしょに過ごした月日の中で、ここには書ききれないほどの、悲しみ、苦しみ、そして喜びがあったと思います。

    くららママさんは、私の中でずっとステキなママさんでしたが、でも、きっとくららちゃんと過ごした日々のお陰で、これまでを上回るもっともっとステキなママさんに変わられたのではないかと思います。

    月日がながれてやってくるのは「回復」ではなく、「ニューくららママさん」へのパワーアップかもしれませんね。

    だって、くららちゃんは、本当に本当にステキな子だったと思うから・・・。

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  3.  「回復が早い」という表現が正しいのかどうかはわからないですが、文字で記憶を記録することは、くららママさんにとって、とても重要なことだと思います。早い段階でブログを再開できた分、くららちゃんへのより新鮮なままの気持ちを綴ることができるのではないかと思います。くららちゃんの事一生忘れません。それが僕にとって唯一できることですから・・・

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  4. なみさん コメント有難うございます。

    日々の生活のリズム、環境、全てに別れを実感し痛感し続けていくこと>本当に日々その繰り返しですね。お風呂やお手洗いをあわただしく出なくても済むことが、幸せではなく悲しく寂しく思えてしまったり。
    でもそういった気持ちを持つこともすべて無駄じゃなくて必要なプロセスであって、いつかそういったことさえも、ずいぶんゆとりある生活になったよ、と穏やかに娘に心で話せるようになれる日が来ますように、と。

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  5. 優哲ぱぱさん コメント有難うございます。
    くららのこと、忘れないと言って頂けることが、何より励みになります。病院と家しかしらなかった娘ですが、ブログを通して存在を知っていただき可愛がって下さる方が増えたこと、その存在を家族以外にも記憶に留めてくださる方がいる、それは娘の生きた証なので。

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  6. あらしママさん コメント有難うございます。

    お忙しい中で、温かいコメント有難うございます。

    娘に成長させてもらった、と私も同じように思っていたのでメッセージとても共感するものがありました。

    そして、回復、というよりは「ニューくららママ」というのも今の心境にぴったりです。
    くららが生まれる前の状態には戻りくないし、くららと過ごした日々にも戻ることは出来ません、でも、くららと過ごした日々を糧に、私が前に進んでいくことが出来たら、という思い、それは「ニューくららママ」という表現がとてもしっくりきました。

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