2009年12月10日

サードオピニオンを伺って

パパが岡山大学のS先生にサードオピニオンを伺ってきました。

S先生は、先日情熱大陸にも出演された「小児心臓外科のゴッドハンド」と言われる方で、難しい、前例の無いような手術にもチャレンジされることで有名です。

そのS先生であっても、主治医の先生、静岡こどものセカンドオピニオンと同様、「ナチュラルコース」が最善の選択であるとのこと。
※ナチュラルコースとは、医学用語で「積極的延命治療を行わない」という意味だそうです。

ただ1点、これまで他で伺ってきたことと異なる点は、
・総肺静脈還流異常(肺静脈の狭窄)の場合、出来るだけ月齢3ヶ月までは外科的手術をせず、血流を抑えて肺うっ血の進度を遅らせるなど内科的治療を行い、血管を育てた上で手術を行う。
・生後すぐに手術をすると、術後血管の再狭窄や閉塞を起こす確立がとても高くなる
とのことでした。

岡山大学では、ウランのような症例の場合、とにかく生後3ヶ月まで手術をしないで血管を育てるように努めているそうです。もちろん、期間的猶予の無い重症のケースを除いて、とのこと。


ウランは、生後3日目に心臓を止めて、人工心肺を用いた総肺静脈還流異常(肺静脈の狭窄)の修復手術をしました。その経過からも察するに、血管をある程度育ててからの手術、という猶予は無かったのだと思います。

そしてまた、生後1日目に病気が判明し、2日目に手術の同意説明書を目の前にして、私たち夫婦に「その時点では手術をしない。他の医療機関の意見も聞いてみる」という気持ちの余裕も選択肢もありませんでした。

いずれにせよ、その時点で、関東エリアでは最高峰と言われる病院に受け入れていただき、先生方がウランのために最善を尽くして下さったことに感謝しています。

出産前のエコーで病気が分かるケースもあって、その場合、事前に病気について学び、どの医療機関で治療を受けるか、どういう治療方針で行くか等検討する時間があったかもしれません。


でも、ウランはおそらく、自分の体と運命を受け入れて生まれる覚悟をしてきたんだと、私は感じます。
だから、出産前のエコーでも、ずっと問題のある部分を隠していたのでは、と思います。

経産婦だし、胎盤の位置も下のほうなので予定日より結構早いでしょう、と検診のたびに産婦人科で言われていたのに、予定日当日に生まれてきたウランは、
1日でも長くママのお腹の中でママと一緒にいてくれようとしてくれたのだと、
お腹の中で、少しでも体重を増やして、生まれてすぐの手術に耐えられるように、
と小さいながらも考えてくれていたのだと思います。

こんな娘を持って、本当に私は幸せです。

ウラン、大好き。

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